くりくりとした毛並みは手間がかかりますが、だからこそ
一つずつ見たまま描こうとするとわけが分からなくなってしまいます。
絵を描く上で大切な一つ。
「見たままの正確さ」にこだわるのではなく
\ \絵で見てどうか//を考えることです。
さて。
展覧会で絵とモチーフが並びぶことはありませんよね。
というか、観覧者が見比べるのは不可能です。
バディ画のように一緒に暮らすバディと絵を見比べることはできても、だからと言って全く同じ角度や光で見ることもまず少ないでしょう。
だ・か・ら。
ややこしい毛並みの時は、
完成した絵がそれらしく
リアルそうに見えればOK!
それくらいに考えて
思い切って
手を動かしてみましょう。
その前に。
どんな毛並みでも、よく観察すると一定のうねり方があるのが分かります。
しかも体の部位ごとに違います。
描き始める前には
どんなうねりかを
じっくり観察して
試し描きをします。
手を動かしてみて
イメージに合ううねり方を見つけるわけです。
超写実でなければ、
ここで正確さにこだわってはいけません。
大きくムードを掴むのは
作画にとって大切なこと。
毛を一本ずつ描くとはいえ、
例えば
森の木々の葉っぱを
1枚ずつ正確に描く。
そんなことはできないのと
同じことです。
こだわったが故に、全体のバランスを崩してしまった or 効果が全くない。
初心者の方によくある失敗です。
私も稀にあります(笑)
というかつい没入して、いかん・いかん!と気づくことがあります。
細かいとか
ややこしいという時ほど
「木を見て森を見ず」は
失敗のもとなんですよね。
それでも描き進め方のコツはあるので、一例をご紹介します。
右下の前足の描き方です。
薄い色で毛束の塊と動きを軽く下描きする。
↓
↓
濃い色で毛束の奥(暗い部分)を少し描く。
↓
その上から毛に近い色で毛並みを描き加える。
これを筆圧や形を微妙に変えながら、ひたすら繰り返します。
明るい部分や光っている部分はできるだけ描き残しておき、仕上げで数本ずつ描き加えて、ちょうど良い光加減を表現します。
その上から毛に近い色で毛並みを描き加える。
これを筆圧や形を微妙に変えながら、ひたすら繰り返します。
明るい部分や光っている部分はできるだけ描き残しておき、仕上げで数本ずつ描き加えて、ちょうど良い光加減を表現します。
この絵では、
前足のカールを、足先へ向かうほど少しずつ大きめに描くことで
遠近感と安定感、さらにこの子の重量感を表現しようとしているところです。
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アトリエコタン|かいせ由子

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